バンコク旅行の中で、「せっかくだからタイの歴史も少しは触れてみたいな」と思い、私が足を運んだのが「バンコク国立博物館」です。

実は、私はそれほど歴史に詳しいタイプではありません。
でも、そんな私でも思わず「へぇ〜」「すごいなぁ」と声が漏れてしまうくらい、タイの文化や歴史がぎゅっと詰まった場所でした。

今回は、そんなバンコク国立博物館の魅力と、実際に行ってみたときの体験を交えてご紹介します。

タイ最大級の博物館!場所は王宮のすぐ近く

バンコク国立博物館(Bangkok National Museum)は、名前のとおり、タイを代表する国立の博物館です。

場所は王宮(グランドパレス)やエメラルド寺院(ワット・プラケオ)のすぐ近く。
観光ルートの一つとしても立ち寄りやすいんです。

もともとは王室のための施設として建てられたそうで、建物自体にも歴史が感じられます。
敷地もかなり広くて、歩いてまわるだけでも1〜2時間はかかりました。

本物の歴史が並ぶ展示品の数々

館内には、タイ各地から集められた仏像や陶器、装飾品、武器、楽器、さらには昔の衣装まで展示されています。

どれも本物の歴史的遺産で、「おぉ…これ、何百年も前のものなんだ…」と驚くばかり。

特に私が印象に残っているのは、仏像コレクションです。

タイの北部、南部、イーサーン(東北)など、地域によって仏像の顔つきや姿勢、装飾のスタイルが全然違うんです。
同じ仏教なのに、こんなに表現が違うんだな〜と興味深く見入りました。

あと、昔の王族の衣装や、伝統楽器の展示も素敵でした。
タイ舞踊で使われる美しい衣装は、細かい刺繍が本当に見事で、うっとりしてしまいました。

歴史に詳しくなくても、見るだけで楽しめる展示がたくさんあります。

私が選んだアクセス方法:BTS+ボートで快適移動!

バンコクの市内は渋滞がひどいことで有名です。
最初は「タクシーで行こうかな」と思ったんですが、タイ在住の友人から「ボートで行くと景色も楽しめて快適だよ!」とおすすめされたので、試してみることに。

結果としては、このルートにして大正解でした!

ステップ①:BTSで「サパーンタクシン駅」へ

まずはBTS(スカイトレイン)のシーロム線で、「サパーンタクシン駅(Saphan Taksin)」まで移動します。

私のホテルがサイアム駅付近だったので、そこから約10分。
BTSは冷房も効いていて、すごく快適です。

チケットは券売機で簡単に買えますし、英語表示もあるので初めてでも安心でした。
料金は距離によって変わりますが、私の場合は**約25バーツ(約100円)**くらいでした。

ステップ②:サトーン船着場からボートに乗船!

サパーンタクシン駅を降りたらすぐ目の前にあるのがサトーン船着場(Sathorn Pier)

ここからは「チャオプラヤー・エクスプレスボート」に乗ります。
私が使ったのは、オレンジの旗が目印のボートで、観光客にも人気の便です。

運賃はたったの15バーツ(約60円)

チャオプラヤー川の風を感じながら、ワット・アルンや王宮などの名所を横目に見られるので、ボートに乗るだけでもちょっとした観光気分です。

実際、川の上で深呼吸したくなるような気持ちよさでした。
水上交通っていいですね。

ステップ③:ターチャン船着場から徒歩で博物館へ

ボートを降りるのはターチャン船着場(Tha Chang Pier)

ここから博物館までは、徒歩で約10分くらい。

歩いている途中、フルーツの屋台やココナッツアイスのお店がたくさんあって、つい寄り道したくなります。

私はつい誘惑に負けて、冷たいココナッツアイスを買っちゃいました(笑)。
暑いタイでは、このアイスが本当に沁みます!

所要時間と費用まとめ

この「BTS+ボート+徒歩」ルート、私が体験した所要時間は約45分

費用はBTSで約25バーツ、ボートが15バーツで、合計**約40バーツ(約160円)**ほど。

それでいて、渋滞に巻き込まれることもなく、景色も楽しめるので、かなりおすすめです!

もちろんタクシーやGrabもアリ

荷物が多いときや、小さな子ども・高齢の方と一緒なら、タクシーや**Grab(配車アプリ)**も便利です。

私も別の日にGrabを使いましたが、車内は涼しくて快適でした。
ただし、朝夕のラッシュ時や雨の日は渋滞に注意!

通常の倍以上の時間がかかることもあるので、時間に余裕を持って行動した方が安心です。

また、運転手が英語を話せない場合もあるので、Googleマップで目的地を見せるなど、準備しておくとスムーズです。

バンコク国立博物館の基本情報(2025年時点)

  • 名称:バンコク国立博物館(Bangkok National Museum)
  • タイ語名:พิพิธภัณฑสถานแห่งชาติ พระนคร
  • 住所:Na Phra That Road, Phra Nakhon, Bangkok 10200
  • 開館時間:水〜日曜の9:00〜16:00(最終入館15:30)
  • 休館日:月曜・火曜・タイの祝日
  • 入場料:外国人200バーツ(約800円)、タイ人30バーツ(約120円)

※注意:祝日やイベントで臨時休館になることもあるので、Googleマップや公式サイトで事前確認をおすすめします。

おまけ:周辺の観光スポットも一緒に回ろう!

博物館の周辺には、有名な観光スポットがぎっしり!

たとえば…

  • 王宮(グランドパレス)
  • エメラルド寺院(ワット・プラケオ)
  • 涅槃仏で有名なワット・ポー

私は博物館を見学したあと、ワット・プラケオにも寄ってきました。

歴史的な展示で知識を深めたあと、実際にその文化が今も残る寺院を訪れるのは、すごく良い流れだなと感じました。

「学び」と「体験」が両方できる、そんな一日になります。

【歴史と芸術が共存する「中央宮殿(Siwamokkhaphiman Hall)」】

私が最初に入った建物は「中央宮殿」、正式には「シワモッカピマーン・ホール(Siwamokkhaphiman Hall)」という場所でした。 この建物は18世紀末に建てられ、かつてはラマ1世の王子が暮らしていた住居だったそうです。

つまり、まさに王族が生活していた空間を今もそのまま見ることができるという、非常に貴重な建物なんですね。

門をくぐって中に足を踏み入れた瞬間、思わず立ち止まってしまいました。 目の前に広がる屋根の装飾があまりに美しかったんです。 金色と赤の組み合わせがとても華やかで、青空とのコントラストがまさに絵画のようでした。 写真を撮る手が止まらず、夢中になってシャッターを切ってしまいました。

館内に入ると、王室が実際に使用していた宝石、衣装、楽器などがガラスケースに整然と展示されていました。 そのどれもが本当に精巧で、細部まで丁寧に作られていて、当時の職人の技術に感心させられます。

中でも一番印象に残ったのが「王冠」と「玉座」。 王冠には小さな宝石がびっしりとちりばめられていて、ライトの下でキラキラと輝いていました。 玉座もすごい存在感で、思わず「これを手作業で作ったなんて信じられない……」と心の中でつぶやいてしまいました。

【王家の儀式を知る「葬儀用展示室」】

次に足を運んだのが、「王家の葬儀展示室」です。 最初はちょっと重たい内容かな、と少し戸惑いもありました。 でも実際に入ってみると、その荘厳な雰囲気と展示のスケールの大きさに圧倒されました。

特に目を引いたのが、王族専用の葬送車「プラ・ラチャ・カーン(Phra Ratcha Khan)」です。 その長さ、なんと10メートル以上! 全面に金箔が貼られ、彫刻も非常に緻密で、芸術作品のような美しさがありました。

この葬送車は、ラマ9世の葬儀の際にも実際に使われたそうで、制作には数ヶ月以上かかるそうです。 その背景を知ってから見ると、この展示はただの「もの」ではなく、国民の深い思いが込められた「生きた記録」なんだと感じました。

【王族の生活に触れられる「赤い館(The Red House)」】

敷地内を歩いていると、真っ赤な外観の建物が目に入りました。 それが「赤い館(The Red House)」です。

この建物は、ラマ1世の妹が実際に暮らしていた木造住宅。 つまり王族の私生活をそのまま体感できる、非常にレアな場所なんです。

内部には、当時使われていたベッドや家具、食器、化粧道具などが展示されています。 私が特に興味を引かれたのは、キッチンの展示でした。

炊飯器や急須のような道具が置かれていて、「なんだか日本の昔の台所に似てるなあ」と思わず懐かしい気持ちになりました。

この赤い館は、高床式住居の造りになっています。 湿気や洪水から守るために床が高く作られているんですね。 タイ南部の伝統的な建築スタイルが活かされていて、気候に合わせた知恵に「なるほど」と感心しました。

【心が洗われる「ブッダイサワン礼拝堂(Phutthaisawan Chapel)」】

私が一番心を打たれたのが、この「ブッダイサワン礼拝堂」でした。 ラマ1世が建てた礼拝堂で、タイ仏教美術の傑作とも言われているそうです。

堂内に入ると、中央に「プラ・プッタ・シヒン」という仏像が安置されています。 その穏やかな表情を見たとき、なぜか涙が出そうになりました。

私は特に宗教に詳しいわけではないのですが、この空間には心を静かにさせる不思議な力があるように思えました。

壁には仏教の教えや、仏陀の一生が描かれた壁画がびっしりと並んでいます。 左から右に順に見ていくと、まるで仏陀の物語を追っているような感覚になります。

私はしばらく仏像の前で座り、静かに目を閉じて過ごしました。 宗教や歴史に詳しくなくても、心がスッと癒やされるような、不思議な空間でした。

【体験型の展示が楽しい「新歴史館」】

「新歴史館」は、国立博物館の中にある比較的新しい施設です。 外観は落ち着いていますが、中に入るとびっくりするくらい現代的な空間が広がっていました。

ここは、ただ展示を見るだけでなく、映像やインタラクティブな仕掛けで「体験しながら学べる」のが特徴です。 子どもから大人まで楽しめるようになっていて、学びと楽しさがしっかり両立している印象でした。

特にタイの歴史を時代ごとに紹介する展示はとても分かりやすかったです。

【アユタヤ王朝に圧倒される】

アユタヤ王朝は、14世紀から18世紀にかけて栄えたタイの大きな王朝。 私は名前だけは知っていましたが、ここでその歴史のスケールに圧倒されました。

戦争の様子を再現したジオラマや、当時の武器、鎧の展示はとても迫力がありました。 まるでタイムスリップしたかのような感覚になります。

貿易に使われた船の模型や、外国との交流に関する展示もあり、アユタヤがどれだけ国際的な都市だったのかがよく分かりました。 タイが国内だけでなく周囲の国々とも関わりながら成長してきたことに、深い感動を覚えました。

【ラッタナーコーシン時代とラマ5世の改革】

続いては、現在のバンコク王朝にあたるラッタナーコーシン時代の展示へ。 ここでは近代化の流れが紹介されていて、特に印象に残ったのがラマ5世の改革です。

ラマ5世(チュラーロンコーン大王)は19世紀末、西洋の文化や技術を積極的に取り入れた王様です。 鉄道を敷いたり、公務員制度や教育制度を整えたりと、今のタイの基盤を作った人物です。

鉄道の模型や当時の写真を見ていると、「この時代からタイは近代国家として歩み始めたんだな」と胸が熱くなりました。


まとめ:歴史に詳しくなくても楽しめる!

バンコク国立博物館は、歴史好きじゃなくても十分楽しめる場所でした。

展示品の多さに圧倒され、仏像や伝統文化の奥深さに驚き、タイという国の魅力を再確認できた時間。

アクセスも思ったより簡単で、特にBTSとボートを使った移動は旅の思い出としても楽しい体験でした。

「ちょっと文化的な旅もしてみたいな」という方には、本当におすすめです。

ぜひ、次のバンコク旅行の参考にしてみてください!